TEMPOは、安定化剤や重合の制御剤として使われる以外に、酸化反応の触媒として極めて有用です。
TEMPOを使用した酸化反応は極めてマイルドな条件で反応を行うことができます。
また、選択的な酸化反応も可能です。以下に、代表的な例を示します。
また近年、東京大学の磯貝教授らのグループにより、セルロースをTEMPOによって酸化することで、ナノファイバー化できることが報告されています1)。セルロースは通常、セルロースの繊維上の水酸基同士の強固な水素結合があるため、均一にばらばらにほぐすことは難しいのですが、TEMPO酸化により、水酸基の一部をカルボキシル化することで、均一なセルロースナノファイバーへとほぐすことができます。本技術により、セルロースの材料分野への応用性が高まりました。
1) T. Saito, Y. Nishiyama, J.-L. Putaux, M. Vignonn, A. Isogai, Biomacromolecules, 2006, 7 (6), 1687-1691.
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